イタリア、新型コロナウィルス(Covid-19)感染状況レポート【2020年3月22日(日) 18:00時点】
コロナウィルス(Covid-19)の感染状況【2020/3/22(日)18:00時点】
※前回(3/21)のレポートはこちら↓

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イタリア全体の感染者数
イタリア政府の公式発表による感染拡大状況は以下の通りです。
【2020/3/22(土)18:00時点】
- 感染者数サマリ(カッコ内は前日からの増加数と増加率)
- 累計感染者数:59138(+5560 +10.4%)
- 死者:5476( +651 , +13.5%)
- 治癒者:7024 (+952, +15.7%)
- 現在の陽性反応者:46638(+3957)
- 現在の陽性反応者(46638名)の内訳
- 無症状・軽症(自宅隔離):23783(+1667)
- 症状有(入院):19846(+2138)
- 重症:3009(+152)
本日1日の新規感染者数は5560名。過去最多を記録した昨日の6557名を下回り、ここ最近では久しぶりの減少となりました。
死亡者も、昨日は過去最多の793名を記録しましたが、本日は約140名減り、651名。
重傷者も昨日は200名超えでしたが、本日は約50名減り、152名です。
そして治癒者のみ上昇!良い傾向です!!グラフの推移でもう少し確認しましょう。
感染者数、治癒者、死亡者数の推移(累積)
左から順に、現在の陽性感染者、治癒者、死亡者、累積感染者
※参考:Lab24 oreより
感染者数、治癒者、死亡者数の推移(日次)
左から順に、①陽性感染者、②治癒者、③死亡者、合計(①+②+③)
※参考:Lab24 oreより
日次で見ると、累計、死亡者、陽性感染者の数が減少し、治癒者が微増しています。
新規感染者数、及び増加率の推移
<新規感染者数の推移>
新規感染者数は、昨日から997名、減少しています。
<対前日増加率の推移>
新規感染者の増加率は本日10.4%。
3/19から減少傾向に転じています!
日次検査数と陽性感染者の割合
- 昨日
- 検査数:26336
- 陽性感染者数:6557
- 検査数における陽性感染者の割合:24,9%
- 今日
- 検査数:25180(-1156)
- 陽性感染者数:5560
- 検査数における陽性感染者の割合:22.1%
本日は昨日と比較し、検査数が1156件、減少しているので、新規感染者が単純に減少し始めたとは言えなそうです。
ただ、検査数における感染者の割合も昨日から2.8%低下し、3/15(水)以来の数値まで落ちているので、このまま落ち着いて言ってくれると良いですね!
イタリア各州の感染状況
州別の感染状況
※ilmeteo.itより
左から順に、(陽性感染者中)有症入院患者、(陽性感染者中)重症患者、(陽性感染者中)自宅隔離、現在の合計陽性感染者、治癒者、死亡者、累計感染者、検査数。
<州別の感染者数と前日からの増加数・増加率>
- ロンバルディア州(州都ミラノ):27206 (+1,691, 6.6%)
- エミリア・ロマーニャ州(州都ボローニャ): 7555 (+850, 12.7%)
- ヴェネト州(州都ヴェネチア): 5122 (+505, + 10.9%)
- ピエモンテ州(州都トリノ):4420 (+668, 17.8 %)
- マルケ州(州都アンコーナ):2421 (+268 , 12.4%)
- トスカーナ州(州都フィレンツェ):2277 (+265, +13.2%)
- リグーリア州(州都ジェノヴァ):1665 (+229, + 15.9 %)
- ラツィオ州(州都ローマ):1,383 (+193, + 16.2 %)
- カンパニア州(州都ナポリ):936 (+92, +10.9%)
- フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(州都トリエステ):874 (+84, +10.6%)
- トレント(特別自治州):954 (+172, + 22 %)
- プーリア州(州都バーリ):786 (+111, + 16.4 %)
- ボルツァーノ自治県(県都ボルツァーノ):678 ( +57, +9.2%)
- アブルッツォ州(州都ラクイラ):587 (+58, +11%)
- シチリア州(州都パレルモ):630 (+140, + 28.6 %)
- ウンブリア州(州都ペルージャ):521 (+59, + 12.8%)
- サルデーニャ州(州都カリャリ):339 (+9, +2.7%)
- ヴァッレ・ダオスタ自治州(州都アオスタ):364 (+51, + 16.3 %)
- カラブリア州(州都カタンザーロ):273 (+38, + 16.2 %)
- バジリカータ州(州都ポテンツァ):81 (+15, + 22.7 %)
- モリーゼ州(州都カンポバッソ):66 (+5, + 8.2%)
州別の累積感染者数の比較グラフ
これも欲しいグラフが無かったので、私が独自に作成しました。
第1群(ロンバルディア州、他4州)
ロンバルディア州、エミリア・ロマーニャ州、ヴェネト州、ピエモンテ州、マルケ州
ロンバルディア州のグラフの傾斜がカクッと緩くなっています。新規感染者数が減少したためです。
なお、ロンバルディア州は死者数も昨日の546名から減少し、今日は361名です。
その他の州は昨日とほぼ同じ増加率で増加しています。
第2群(トスカーナ州、他3州)
トスカーナ州、リグーリア州、ラツィオ州、カンパニア州のグラフです。
第2群についても、昨日までとほぼ同じ増加率で増加しています。
一昨日までグッと増加率が増して心配していたトスカーナ州も、昨日・今日は他州と同程度(12〜14%)の増加率に落ち着いています。
第3群(フリウリ=ヴェネチア・ジュリア州、他5州)
フリウリ=ヴェネチア・ジュリア州、トレント特別自治州、プーリア州、ボルツァーノ自治県、アブルッツォ州、シチリア州
増加の勢いがあり、少し心配なのがこの3群です。
トレント、フリウリ=ヴェネチア、プーリア州が間もなく1000名を超えそうです。
この辺の州が100名を超えたのが3/12頃なので、ほぼ10日で10倍の勢いです…。
シチリア州も昨日から一気に140名の新規感染者が増加し、グラフがグンと上がっています。
第4群(ウンブリア州、他5州)
ウンブリア州、サルデーニャ州、ヴァッレ・ダオスタ自治州、カラブリア州、バジリカータ州、モリーゼ州
第4群の中では、ウンブリア州が他州を引き離して増加し、間もなく600名に到達する勢いを見せています。
本日のイタリアの主なニュース・出来事
昨日、半日がかりで必需品の買い物を済ませた我が家は引き続き引きこもり生活。
ミラノでは南イタリア出身の失業者が、ミラノの高額な生活費を払い続けることが出来ず、実家がある南イタリアへの帰省を要望しているとか。
経済的な事情で生活費が高い北イタリアに居続けることが困難な人も出てくるということですね。。
続々と届くイタリア支援
昨日の記事では、ロンバルディア州の医療が極限状態にあることを書きましたが、各国から続々と支援団がイタリアに到着しています。
キューバの医師団、イタリアへ到着
知らなかったのですが、キューバは医療大国なんですね!
キューバのバイオテクノロジー技術はコロナウィルス対策の鍵を握っているのだそうです。
このため、イタリアのみならず、中国とベネズエラもキューバへ支援要請を出したのだとか。
イタリアでは、感染が最も深刻なロンバルディア州の保健相が、3月頭にローマのキューバ大使館を訪れ、支援要請をしたのだとか。
これを快諾したキューバは、52名の医師団をイタリアに派遣、昨日ローマに到着したようです。
医師団はこれからローマからミラノへ移動し、ロンバルディア入りするそうです。
頑張って欲しい…!

中国、ロシアからも支援物資・チームが到着
また、昨日22日には、中国からは医療機器やマスクなどの医療物資が、ロシアからも医療チームが続々到着したようです。
エチオピアのコミュニティからは赤十字へ食料の差し入れ
「イタリアは私達を海から救ってくれた。だから今後は私達が支援する番だ。」
こうしてエチオピアのコミュニティよりミラノの赤十字へ、トラック5台分も支援物資が届けられたそうです。
積荷はパスタや缶詰などの長期保存可能な食料や、ベビー用品など。
こうした支援の輪の話を聞くと、この非常事態下でも少し気分がホッとします。。

イタリア政府、日本富士フィルムの「アビガン」の正式導入を検討
昨日、少しTwitterをざわつかせたのが、日本在住イタリア人Yutuberによる、
「日本は何でこんな落ち着いているかって?みんなアビガンを飲んでいるからだよ!」
という、半ばデマとも取れる情報がイタリア中に拡散されているという話題。
このユーチューブのために、在住日本人の元にイタリア人の友人から「アビガンを頂戴!」とお願いされた人もいたそう。
新型インフルエンザ用に日本に備蓄されている抗インフルエンザ薬のアビガン(正式名称:ファビピラビル)は、中国では新型コロナウィルスへの臨床試験が行われ、その効果が実証されたらしいです。
今朝型、イタリア政府も導入を検討を開始…という一報が流れてきました。

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