イタリア、新型コロナウィルス(Covid-19)感染状況レポート【2020年3月26日(木) 18:00時点】
コロナウィルス(Covid-19)の感染状況【2020/3/26(木)18:00時点】
※前回(3/24)のレポートはこちら↓

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4日前から増減を繰り返し、様子が変わってきた新規感染者数。
昨日26日は再び上昇しました。
イタリア全体の感染者数
イタリア政府の公式発表による感染拡大状況は以下の通りです。
【2020/3/26(金)18:00時点】
- 感染者数サマリ(カッコ内は前日からの増加数と増加率)
- 累計感染者数:80,539(+6,153 +8.3%)
- 死亡者:8,165(+ 662 , 8.8%)
- 治癒者:10,361 (+999, 10.7%) ※1万人超え
- 現在の陽性反応者:62,013(+4492)
- 現在の陽性反応者(57521名)の内訳
- 無症状・軽症(自宅隔離):33648(+2728)
- 症状有(入院):24753(+1641)
- 重症:3612(+123)
本日1日の新規感染者数は6153名。昨日の5210名から、また943名ほど増加しました。
ただ、この後の検査数を見て頂ければ分かる通り、検査数がこれまでの過去最高だったので、新規感染者数もそれに伴い増えたと考えた方が良さそうです。
1日の死亡者については、一昨日25日の683名から昨日26日は662名と21名減少し、僅かですが2日連続で減少しています。
そして昨日3桁を割った重症者。一昨日の93名から昨日26日は123名と、30名増加しました。しかし3日前までは一日200名近く増加していたので、それより少ない数です。
感染者数、治癒者、死亡者数の推移(累積)
左から順に、累積の陽性感染者、治癒者、死亡者、累積感染者
※参考:Lab24 oreより
日次の新規感染者数、新規治癒者、新規死亡者数の推移
左から順に、①陽性感染者、②治癒者、③死亡者、④本日の新規感染者数(①+②+③)
※参考:Lab24 oreより
赤い線が、日次の新規の感染者数です。
21日をピークに増減を繰り返していますが、微減だった昨日(25日)から、本日はまた増加しました。繰り返しますが。検査数の増加にも関係していると思われます。
一方で死亡者数は微減。野外病院の建設も進み、キューバやロシアから医療支援チームが到着していますので、このまま減少していってくれることを願います…
治癒者は昨日と比較して微減ですが、本日1万人を超えました!
感染者数の増加率の推移
新規感染者数は跳ね上がったように見えますが、昨日26日の増加率は8.3%と一桁台です。
日次検査数と陽性感染者の割合
- 昨日
- 検査数:27481(+5985)
- 陽性感染者数:5210(-39)
- 検査数における陽性感染者の割合:19.0%
- 今日
- 検査数:36615(+9134)
- 陽性感染者数:6153(+943)
- 検査数における陽性感染者の割合:16.8%
一昨日25日に最大を記録した検査数ですが、昨日26日はさらに9千件も増加し、36615件でした。
1日3万6千件の検査って凄いですよね…ロシアの医療支援チームの到着も関係しているのでしょうか?
検査数の激増にしてみれば、感染者数はそこまで爆増していないことが分かります。
イタリア各州の感染状況
州別の感染状況
※ilmeteo.itより
左から順に、(陽性感染者中)有症入院患者、(陽性感染者中)重症患者、(陽性感染者中)自宅隔離、現在の合計陽性感染者、治癒者、死亡者、累計感染者、検査数。
<州別の感染者数と前日からの増加数・増加率>
- ロンバルディア州(州都ミラノ):34889 (+2543, 7.9%)
- エミリア・ロマーニャ州(州都ボローニャ):10816 (+762, 7.6%)
- ヴェネト州(州都ヴェネチア): 6935 (+493, 7.7%)
- ピエモンテ州(州都トリノ):6534 (+510, 8.5%)
- マルケ州(州都アンコーナ):3114 (+180, 6,1%)
- トスカーナ州(州都フィレンツェ):3226 (+254, 8.5%)
- リグーリア州(州都ジェノヴァ):2567 (+262, 11.4%)
- ラツィオ州(州都ローマ):2096 (+195 , 10.3%)
- カンパニア州(州都ナポリ):1310 (+111, 9.3%)
- フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州(州都トリエステ):1223 (+84, 7.4%)
- トレント(特別自治州):1297 (+75 , 6.1%)
- プーリア州(州都バーリ):1182 (+89, 8.1%)
- ボルツァーノ自治県(県都ボルツァーノ):906 (+48, 5,6%)
- アブルッツォ州(州都ラクイラ):946 (+133, 16.4 %)
- シチリア州(州都パレルモ):1164 (+170, 17.1 %)
- ウンブリア州(州都ペルージャ):802 (+92, 13% )
- サルデーニャ州(州都カリャリ):494 (+52, 11,8%)
- ヴァッレ・ダオスタ自治州(州都アオスタ):408 (+1, + 1.7%)
- カラブリア州(州都カタンザーロ):393 (+42, 12%)
- バジリカータ州(州都ポテンツァ):134 (21, 18.6 %)
- モリーゼ州(州都カンポバッソ):103 (+30, 41.1%)
州別の重症患者、入院患者、自宅隔離者
新規感染者数が上がり懸念していたロンバルディア州ですが、重症者数は一昨日25日の1236名から昨日26日は1263メイト、27名の増加に留まっているようです。
州別の累積感染者数の比較グラフ
以下は私が独自に作成したグラフです。
第1群(ロンバルディア州、他4州)
ロンバルディア州、エミリア・ロマーニャ州、ヴェネト州、ピエモンテ州、マルケ州
ロンバルディア州(青い線)の新規感染者は、一昨日25日1643名から、昨日26日は2543と、900名増加しました。
日次の死者数については、一昨日25日は296名、昨日26日は387名と、91名増加。
後述しますが、ロンバルディア州ないでは、これまで感染者数が最大だったベルガモに対し、現在はミラノで感染者が増加している点が懸念されています。
他、この1群については感染者の増加率が引き続き10%を切って一桁台を保っている状況です。
第2群(トスカーナ州、他3州)
トスカーナ州、リグーリア州、ラツィオ州、カンパニア州のグラフです。
トスカーナ州は昨日26日の感染者数が3226メイト、3000名を突破しました。
第2群では、リグーリア州が増加率11.4%、ラツィオ州が10.3%と、10%をやや超える州が出ています。
第3群(フリウリ=ヴェネチア・ジュリア州、他5州)
フリウリ=ヴェネチア・ジュリア州、トレント特別自治州、プーリア州、ボルツァーノ自治県、アブルッツォ州、シチリア州
心配な南部を含むこの3群。
これまで心配だったプーリア州は一昨日25日から増加率は8%台に落ち着きました。
が、心配なのはシチリア州とアブルッツォ州。
シチリア州は昨日1000名を超えて1164名。1182名のプーリア州を追い抜く勢いで増加しています。
また、アブルッツォ州もまた133名増加し、946名。本日27日には1000名を超える勢いです。
第4群(ウンブリア州、他5州)
ウンブリア州、サルデーニャ州、ヴァッレ・ダオスタ自治州、カラブリア州、バジリカータ州、モリーゼ州
4群では、増加率10%を切っていたウンブリア州とサルデーニャ州ですが、再び13.0%と11.8%と、10%以上になりました。
ウンブリア州は現在802名、本日900名に届きそうです。
また、落ち着いてきたかのように見えた他州も、今回は増加しています。
本日のイタリアの主なニュース・出来事
昨日は凍えるように寒かったイタリア、トスカーナ州。各地から雪の知らせが届きました。
本日は少し暖かくなり、日も出てきてほっとしています。
イタリア政府から発行される外出許可証ですが、頻繁に内容が更新され、その度にプリンターが無い我が家は手書きで全て書き直さなければなりません。。
許可証が更新される度に、ツイッターのイタリア在住者からは(またか…)とため息が出ています(笑)
ミラノで感染者数が激増…
「ミラノでの感染爆発は最悪のシナリオだ」
と言われています。
しかし19日には大量の市民ランナーが違法外出をしていたことが判明したミラノ。
あれから一週間、懸念されていた事態の予兆と思われる傾向が現れています。。
ミラノの感染者数が激増しているのです。
この件についてはiL Meteo紙でも触れられています。今後が心配です…

感染者数、アメリカがイタリアを抜く
最近、アメリカ、スペインがイタリアを抜く勢いで感染者数が激増しています。
特に感染爆発が起きたアメリカのグラフは、もはや垂直状態になっています。
人口の多いアメリカ。
累積感染者数は中国・イタリアをあっという間に抜き、首位となってしまいました。
また、直近ではスペインで日次の死亡者数が700名と、イタリアの最高記録と同数の死者数が出ています…
つい先週までは世界中がイタリアの心配をしていた中、今は対岸の火事ではなくなって来ています。。
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