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妊娠41週1日目。前駆陣痛に苦しむ一日。
前駆陣痛に苦しむ一日
病院から朝5時に帰宅して再びベッドに入ったものの、10分間隔で痛みに襲われ、私はほとんど寝付けなかった。額には脂汗が滲んでいた。
生理痛と似ているようで少し異なるような鈍く重い痛み。
私は20代前半の頃まで生理痛がかなり酷く、痛みのあまり駅のトイレで吐いて執務室にお世話になることもしばしばだった。
この前駆陣痛というものは、あのピーク時の生理痛ほど突発的な鋭い痛みではないものの、腹の中に重りをドーンと乗せられてるような、ジワジワと強くつねられているような、鈍い痛みだった。
これでまだ前駆陣痛とは…本陣痛になったら一体どれくらい痛むのだろうか。
とぐるぐると思いつつ四つん這いになっているうちに昼になってしまった。
夫が冷蔵庫の中の残り物とパンを温めてくれ、陣痛が収まったのを見計らって食べるも、また次の波が来ると痛みで何も食べられなくなり、動きを止めて痛みが収まるのを待つしかなかった。
少しでも痛みを和らげるため、助産師さんに勧められた通りに足湯をし、シャワーを浴びてみる。
確かにぬるめの足湯とシャワーで足とお腹を温めると、痛みが大分ラクになった気がした。そのまま1時間くらい、シャワーを浴び続けた。
とはいえ、10分おきに痛みでフリーズしていたので、この日はただ痛みに耐えるだけで一日が経とうとしていた。
夕方に再び診察。NST。
夕方17時にはまた産婦人科医の検診予約が入っていたので、痛みの合間を塗って準備をし、苦しみながら夫の運転で病院へ向かう。
ここのところ連日で深夜に訪れている病院。すっかり通い慣れてしまった。
先日の破水騒動の際に通せんぼして来た看護婦さんも私達の顔を覚えてくれたようで、今回は「頑張ってね!」と応援してくれた。
産科に着くとまたNST。
今朝方よりも痛みはかなり強くなっていたので、計測装置の吸盤に付けるヒヤリとしたジェルも固定のためのベルトも、痛みをさらに増長させて辛かった。
定期的に来る痛みに合わせて針が跳ね上がり、見ていた夫が「今陣痛来てるでしょ!」と分かる程度になっていた。
しかし胎児が動かない。私の息子はどうやら夜行性らしく、昼間はあまり動かないのだ。10分ほど待ってもし〜ん、としているので、助産師さんに
「立って歩いて胎児を起こしてもらえますか?」
と言われる。
うちの子は立って歩くよりも私が何かを食べて胃が動いた時に反応するのだw
夫に、私が昼間に食べられなくて持参したカルツォーネを渡してもらい、陣痛が去ったタイミングで齧り付く。
数口食べたところでぐにょん、とお腹が動いた。やはり何か食べると息子は目覚めるw 助産師さんに笑われてしまった。
その後も何度か痛みの並みに耐え、ようやくNSTを外してもらえた。
その後は内診。この日の産婦人科医は若い赤毛の女性だった。
フレンドリーで優しそうだと思えばとんでもなく、無遠慮に膣の中に手を突っ込まれ、ぐおっとかき回された。痛みで思わず小さな悲鳴をあげた。
診断の結果、未だ子宮口は開いておらず、この痛みも相変わらず前駆陣痛ということだった。
明け方からずっと痛みに苦しみ続けていたが、これでもまだ前駆陣痛!?
この日産むことは叶わ図、また帰路に着く。
病院の出口ではあの応援してくれた看護師さんが「まだダメだったの?No〜〜〜」と残念そうな顔をしていた。
帰宅すると、痛み自体はもちろん、痛み疲れのために夕飯を食べる気力も湧かなかった。
夫が小袋入りのドライナッツを出してくれ、2、3粒摘み、寝ることに。
相変わらず定期的に痛みに襲われながらも、早朝4時に始まった前駆陣痛で跳ね起きてからというもの、ほとんど寝られずにいたので眠気はMAXだった。
妊娠41週2日目。深夜の破水。ついに入院。
深夜の破水
しかし定期的に痛みに襲われる度に四つん這いになって耐えるの繰り返しで、眠れない…
苦しい、眠い…と思いながら深夜2時近くなってくると、眠気の方が痛みより勝るようになってき、ようやくウトウトとして来たその時。
突然、生暖かい水がジャバッと両股に染みていく間隔を覚えた。
本能的にこれは破水だと確信した。
とっさに夫の名前を呼び…”water(水が…)..!!”とだけ言うと、夫は跳ね起きてバスタオルを私に投げ渡し、身支度を整え始めた。
私も急いで着替えようとしたがさらに強い腹痛に襲われ、その場でフリーズ。痛みが強くなって来ていた。
痛みの間隔は相変わらず10分程度で、痛みの合間を縫って身支度を整える。
股間には産後用の産褥パッドを当て、産褥ショーツを履き、さらにバスタオルで押さえた。
何度も往復してきた病院への道すがら、痛みに耐えつつも(この道を戻ってくる時には家族が一人増えているんだな…)なんてことを考えていた。
ついに入院!
病院へ着き、助産師さんへ破水したことを告げると、すぐさまNSTの器具がある部屋へ通された。
破水したので椅子の上にはシートが敷かれ、その上に座った。
再びお腹に取り付けられる吸盤とベルト。
もうNSTさえしんどかった。
午後17時に訪れた時よりも痛みは増しており、さらにジェルで冷やされベルトで締め付けられて痛みは増長し、痛みの波が来るたびに体を突っ張らせないと、どうにかなってしまいそうだった。
とにかく陣痛が来るたびに陣痛アプリで時間を計測することだけに精神を集中させた。
そんな私のお腹の中の息子は、元気そうに動いたりしゃっくりしたり。
NSTの結果、陣痛のお腹の張りは強くなって来ているそうだ。
その後はまた産婦人科医の検診。この日はまたこれまでとは異なる若い女性の産婦人科医だった。
あまり愛想のよくない彼女は容赦無く内診で手を突っ込み、中をグワッとかき混ぜ、あまりの痛みに小さく悲鳴をあげても気にする様子もなく続けた。
元気だったらこの医者を蹴っぽっていたかもしれない。
痛みに顔を歪める私に、この医者は
「あなたみたいに力を入れ過ぎていると分娩中に失神するわよ。呼吸法を勉強しなさい。」
と言って来た。
分娩の時は絶対この医者に当たりませんようにと心から願った。
しかしまあこの医者によると、子宮口はまだ開いていないものの大分緩んできているとのことだった。
そしてついにこのまま入院することに。
付けてきた産褥ショーツは既に満タン状態になってしまっていたため助産師さん達が片付けてくれ、大きなオムツを履かされる。大き過ぎて歩くと脱げそうだったので片手で押さえなければならなかった。
そして夫に捕まりながら、助産師さんに案内されるがままに陣痛室へ向かう。
さあ、いよいよこれまで未知だったガラス戸を隔てた向こうのエリアへ!
つづく。
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