コロナ禍で動きが取れなかった私達だが、妊婦検診で「急いで病院予約を」と言われたことで一気に焦り始めた。
しかし病院予約までの道のりはやや遠かった。
前回の記事はこちら↓

健康保険証(tessera sanitaria)取得までの道のり
そもそも私は国立病院の予約に必要な健康保険証(tessera sanitaria)が無かった。
妊娠初期の頃に一度健康保険証(tessera sanitaria)の取得を試みたことがあった↓

しかしこの時は滞在許可証(permesso di soggiorno)さえ未発行だったため取得できずに終わってしまったのだった。
健康保険証(tessera sanitaria)をもらい、国立病院の予約ができるまでの一般的なステップは以下の通り。
- 滞在許可証(Permesso di soggiorno)の取得 | @警察署(Questura:クエストゥーラ)
- 1をもって納税者番号(Codice Fiscale)の取得 | @歳入局(Agenzia delle Entrate)
- 1,2をもって住民登録→住民票の取得 | @市役所(コムーネ)
- 1,2,3をもって健康保険証(tessera sanitaria)の取得 | @地域保健所(ASL=Aziende Sanitarie Locali)
- ASLの妊娠科(reparto gravidanza)を通して出産予定の病院、産婦人科、各種検診を予約
催促して滞在許可証(permesso di soggiorno)を取得
上記の通り、とにもかくにも滞在許可証(permesso di soggiorno)が無ければ何も申請することができない。
5月の申請から既に8ヶ月も経過した1月半ば。
未だ滞在許可証が送られて来ないことに痺れを切らした夫と私は妊娠証明書を携えてクエストゥーラを訪れた。
するとクエストゥーラのスタッフは書類の束の中から私の滞在許可証を摘み出してスッと渡してくれた。
…って、あったんかい!
よくよく見たら発行日は10月…。
10月に発行されてたのに送らないで放ったらかしにしてたんじゃないか!
私達が乗り込んでこなければずっとこのオフィスで忘れ去られていたかもしれないと思うと改めてクエストゥーラへ怒りを覚えた。
納税者番号(Codice Fiscale)については滞在許可証(permesso di soggiorno)を取得する前に歳入局へ訪れたところ、システム上は許可証が発行済みとのことですんなり発行してくれた。
コロナ禍で頓挫する住民登録
こうして無事に滞在許可証(permesso di soggiorno)と納税者番号(Codice Fiscale)を取得できたものの、次の住民登録で再び頓挫してしまうことになる。
市役所での住民登録申請
2月上旬、必要書類を携えて市役所に住民登録の申請に行き、申請の受理証はもらうことができた。
しかし申請すれば完了ではなく、後日、住所確認のために家に派遣されて来る市民警察に対応しなければならない。
私の街の市役所では訪問日時の指定はおろか、いつ頃訪問されるかも教えてもらえないので完全に抜き打ちだ。
市民警察の訪問をスルーし、住民登録はふりだしに…
そうこう待っているうちにイタリア国内でコロナウィルス の感染拡大が始まり、巷ではコロナ検査を装って家に押し入るコロナ詐欺の被害も出始めた。
そんな状況下でインターホンを鳴らされても到底出る気にならず、インターホンは片っ端から無視していた。
そんな風に過ごしていたおかげで、ある日
「住所確認ができなかったため住民登録は否認されました」
という悲しい知らせが届いたのである。
健康保険証(tessera sanitaria)取得
住民登録はふりだしに戻ってしまったのだが、いつ来るとも知れない市民警察の訪問まで待っていられるほど私たちには時間的な余裕が無かった。
住民票無しでASL(地域保健所)へ
住民登録の完了を待っていたら出産に間に合わないということで、夫は住民票の代わりに住民登録申請の受理証を持ってASL(地域保健所)へ向かった。
ASLはコロナ対策のため、1家族1人しか訪問できないため私は留守番だった。
すると…意外にもすんなり健康保険証(tessera sanitaria)を発行してもらうことができたと連絡が来たのだ!
健康保険証(tessera sanitaria)の発行
しかし即日健康保険証のカードが発行されるわけではなく、この日は健康保険の利用に必要なバーコードが印刷された紙を渡された。
カードが手元に届くまではこの紙っぺらが健康保険証と全く同じ役割を果たしてくれるという。
健康保険証のカード本体は後日ローマから届くという。
健康保険証(tessera sanitaria)と保険小冊子(libretto sanitario)の違いは?
私が調べたところ、この健康保険証のカード(tessera sanitaria)とは別に保険小冊子(libretto sanitario)というものがあるらしい。
保険小冊子(libretto sanitario)には医療保険番号やホーム・ドクターの名前、医院の所在地などが記載されており、診察料の支払いの免除を受けるためのチケットなどが織り込まれているようだ。
しかしどうやらこのlibretto sanitarioは今ではtessera sanitariaに代わってきたようで、夫もlibretto sanitarioの存在すら知らないようだった。
州によってはまだlibretto sanitarioが運用されている所もあるようだが、私が居住しているトスカーナ州では健康記録は電子化され、健康保険番号やSPIDなどで自分の健康記録がネット上で確認できるようになっている。
というわけで無事に健康保険証カード(tessera sanitaria)を入手できた私は無事国立病院の予約ができるようになった。
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