大体のベビー用品が揃ってきたので、今度は重い腰を上げ、先送りにしてきた息子の名前の漢字を考えようということになった。
名前自体は、実は前回妊娠した際に夫と決めていたのだ。
なので今年1月に男の子だと分かった瞬間に名前が確定した。
問題は漢字をどうするかだ。
「ハーフ」として扱われないように
外国人夫との子供の名前についての考え方は人それぞれだと思うが、私はカタカナは避けたかった。
私が学生だった頃はハーフの子はカタカナの名前の子がほとんどだったので、名前でハーフだとすぐに分かったものだった。
日本人としてバッチリ溶け込んでいる子もいれば、やっぱりどこか壁のようなものがあって中々輪の中に入れない子もいた。
私と夫は「イタリア人でも日本人でも違和感の無い名前にしよう」ということで意見が一致していた。
何より私はイタリア在住でありつつも母国である日本をこよなく愛しており、息子にも日本を好きになって欲しいと願っている。
そしていつかイタリア人でもあり日本人でもある息子が将来日本へ進学したいと言った時に「ハーフ」の扱いをされずに自然に日本人の子供達の中に溶け込めるようにしてあげたい。
そのために日本の戸籍は私の苗字で登録し、名前もカタカナではなく漢字にしたいのだ。
意外と縁起を気にする夫
夫は占いや鑑定といった類は一切信じないし、聞きたがりもしない。
一度お台場のジョイポリスに遊びに行った時、相性占いのコーナーがあり、やってみようと誘ったところ頑なに拒否されたのを覚えている。
しかしながら縁起には結構敏感だったりするようだ。
「前祝い」は頑なに拒否
イタリアでは記念日や誕生日などのお祝い事について前祝いをするのは非常に縁起が悪いとされている。
日本にいた頃は夫も私も働いていた上にかなり離れた場所に住んでいたので、彼の誕生日を直前の休日に前祝いしようと提案したことがあった。
すると夫は縁起が悪いからと頑なに拒否。
日本では「あなたの誕生日ちゃんと覚えてますよ!」という証明だったりもして前祝いの方が割と好まれる認識だがこの辺は逆のようだ。
結局誕生祝いは1週間後になった。
挙式前に花婿が花嫁のウェディングドレスを見るのはNG!
また、イタリアでは挙式前に花婿が花嫁のウェディングドレスを見てしまうのも縁起が悪いらしい。
私達の結婚式の準備の際には私のウェディングドレス選びはマンマに頼み、夫自身は頑なに見ないように気をつけていた。
姓名判断(字画診断)
私は自分の姓名診断結果がかなりドンピシャで当たっていることもあり、姓名診断は結構信じている。
というわけで、私は息子の漢字を考える際には字画も考慮することにした。
この点についても夫は賛成で、「縁起の悪いkanjiは絶対つけないで」と言った。
日本語が全く分からないながらも息子の漢字選びには意欲的に参加したいようだったので、私は都度漢字の候補と字画診断の話を夫に説明した。
すると意外なところでイタリア人・日本人らしさが出る意見の割れ方をしたのだ。
息子の漢字候補選び
という訳で、昨日・一昨日と、息子の漢字候補と睨めっこである。
漢字自体も良い意味があり、できれば見栄えも美しく。
とはいえ誰も読めないようなあて字や読み間違いが多発するような字も避けたい。
良い意味のある漢字で、且つ画数的に悪くない組み合わせを選ぶのは中々至難の技だった。
結局、姓名判断サイトをいくつか見比べつつ選出したところ、は候補は2つとなった。
「明朗活発だけど孤独・悲運に見舞われ易い」か「意志薄弱だけど人には恵まれそう」か
私が使いたい漢字の候補で大凶を除いて残ったのは2つだったが、どちらもやや難ありだった。
1つ目は人格は大吉で活力旺盛な人気者。でも孤立やトラブルなど悲運に見舞われ易い。
2つ目は人格が大凶。意志薄弱で中途挫折がつきまとう人。でも幼少・青年期は人気者で、困難を克服していくことができる人生
とのこと。
そしてどちらを選ぶかで私と夫の意見は真っ二つに割れた。
私としては意志薄弱な男はNG
私としては意志薄弱で中途挫折ばかりするような男はNGもいいところだった。
それでいて人気者だというから、周りの人に頼ってばかりのチャラチャラした腑抜けということだろうか。
それならまだ1つ目の方が良い。
幼少期の孤独やトラブル、悲運に見舞われやすいとしても、持ち前のパーソナリティで逞しく乗り越えていけるだろう、と思った。
そして仕事から帰ってきた夫に早速この2つの漢字候補を見せ、まずは漢字の意味を説明し、姓名判断結果を英語で説明した。
イタリア夫が最も重視したもの
夫の考え方は私の予想に反して意外なものだった。
- 意志薄弱といっても、裏を返せば周囲の意見に耳を傾けることができるということでは
- 中途挫折も悪いことではない。嫌なこと、意味が無いことと思ったらすぐにやめて新しいことに切り替えられるのは良いことだし、人生何度か挫折を味わった方がいい
- それよりも独りよがりで周囲に溶け込めず、人から助けてさえもらえないような人間になってしまったら最悪だ。きっと一生幸せになれない
- 孤立や他の人から愛されないこと、友達に恵まれないことほど悲しいものはない
人との繋がりを大事にするイタリア、一人で生きていける強さを重視する日本
夫は、多少意志の弱さやいい加減な部分があったとしても、人から愛され困った時には手を差し伸べてもらえるような人間の方が最終的には幸せな人生が送れるだろう、と言った。
人との繋がりを大事にするイタリア人らしい考え方だと思った。
一方の私は、例え人の助けを借りなくても、独りで逞しく生き抜いていける強さと能力を備えた人間に育って欲しいと考えていた。
「人に迷惑をかけるべからず」という日本人的な考え方だったのかもしれない。
結局、私が夫の考え方に賛同する形で候補2に決まろうとしていた。
が、しかし後日もっと良い組み合わせを探し当てることができたため、めでたく息子には素敵な漢字を付けてあげることができた。
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