しばらくブログの更新が滞っていましたが、実は引越しました。
同じイタリアトスカーナ州の中ではありますが、海辺のヴェルシリア地方から内陸のフィレンツェ近郊の田舎町にやって来ました。
言葉で書いてしまえば一言で済んでしまう引越し。
実際には面倒なことが盛り沢山でもう二度と勘弁と思ってしまうイタリア国内での引越しのことを、これから少しずつ書いていこうと思います。
引っ越しの背景
まずは引っ越しの背景から。
元々借家のボロ具合と家主との関係に限界を感じてずっと家探しはしていたものの、夫の転職がきっかけで本腰を入れることになった。
トラブル続きのボロ借家と家主にストレスの限界
以前住んでいたヴェルシリアの田舎町の借家は、まあとにかくトラブルが絶えなかった上に子育てには不便極まりない造りだった。
借家のボロっぷりと家主へのストレスについてはこちら↓

子育てのしにくさについて嘆いた記事はこちら↓

まとめると、トラブルが絶えないにも関わらず修理にいちいち家主との交渉が必要だったり、1歳〜2歳の子供を育てるには不便極まりない家の造りに私も夫も限界を感じていた。
そして昨年の夏には水道管が詰まり始め、とうとう水道から獅子脅し程度の水量しか出なくなってしまったのだ。
家主にパイプ交換を頼むよりもはや引越した方が早いということで引越しが急務となった。
夫の転職
さらに夫の転職を機に引越しに本腰を入れることになった。
これまでは夫の通勤を考えてヴェルシリア地方周辺で家を探していたが、完全リモートOKの会社に転職したことで住むエリアの制約がなくなったのだ。
街選び。フィレンツェ近郊でファミリー層に住み易い街はどこ?
長い間ヴェルシリア地方で住み易いエリアと家を探していたものの難航していた私達は、より近代的な家を求めてフィレンツェ周辺で家探しをすることにした。
難航したヴェルシリア地方での家探し
私達はヴェルシリア地方でかれこれ1年近く家を探していたが、難航していた。
というのも、海辺のリゾート地ということでセカンドハウス仕様の家が多かったり、廃屋同然の建物にビックリするような値段がつけられた家ばかりだったのだ。
例えタダでくれると言われたって嬉しくないような廃病院のような物件が5000万以上だったりし、夢のマイホーム探しはもはや失望の果ての廃屋探検と化していた。
家探しが難航した様子はこちら↓

結果、ヴェルシリアの地自体はとても気に入っていたものの私達はヴェルシリアでの家探しを諦めることにした。
一時は南イタリアのプーリア州も候補に
あまりに廃屋のような家ばかりを見過ぎたせいで目を浄化したくなってきた私達は、一時は夫の地元である南イタリアのプーリア州の海辺の街はどうかという話も出た。
南イタリアなら、美しい新築のオーシャンビューの広いマンションがヴェルシリアの廃屋の半額程度の値段で買えるのだ。
それもハワイ顔負けの青く美しい海だ。
夫の仕事が完全リモートとなるのであればそれもアリじゃないかと話していたが、結局却下となった。
いくら海が美しくても、日本人も少なく村意識の高い南伊の夫の地元での暮らしは、私にとってはあまりハッピーな結果にならないだろうという判断だった。
フィレンツェ中心部の検討
やはり住み慣れているトスカーナ州が良いということで、私が大好きなフィレンツェの中心部で家を探し始めた。
フィレンツェといっても広いので、エリアによって住み心地やライフスタイルが大分変わってくる。
フィレンツェ在住の夫の友人や私のSNS繋がりの在伊邦人の方々に話を聞いたりしてフィレンツェ中心部の各エリアを見て回った。
この辺のことはまた別記事で書きたいと思う。
しかし結局フィレンツェ中心部では私が理想とするような物件や住環境に巡り合うことができず、近郊の街をターゲットにすることになった。
フィレンツェ近郊での街選び
どこまでを「フェイレンツェ近郊」と呼ぶかにもよるが、ここでは車で1時間以内の街を範囲とする。
そうすると大小様々の沢山の街が候補となった。
プラートやピストイアなど、フィレンツェと同じくらい大きな街から人口2万人を切るような小さな田舎町まで。
夫も私も東京で都会暮らしをしていたものの、子育てフェーズに入ってからはできれば落ち着いた小さな田舎町での暮らしたいと思っていた。
保育園や学校、病院、複数の大型スーパーなどの必要な施設が一通りコンパクトに収まっているような町がベストだ。
とはいえ住民同士が皆知り合いで村意識が高く排他的な雰囲気が漂う街は避けたい。
理想の街を求めて昨年の夏から毎週末フィレンツェ近郊の街を訪れる日々が続いた。
結果、夫も私も一目で気に入る今の街に出会うことができた。
街のチェントロ(中心)か郊外のニュータウンか?
街が決まったら次は街のチェントロ(中心)か郊外かを選択しなければならない。
チェントロ(中心部)のメリット・デメリット
チェントロの最大のメリットは基本的に徒歩で生活できることだ。
バールやレストラン、郵便局や市役所など、いちいち車に乗らなくても気軽に出かけられることはQOLを大きく向上させる。
逆にデメリットとしては私が求めるエネルギークラスAの新築物件は皆無ということだ。
エネルギークラスについてはこの後に続く記事で詳しく書こうと思うが、建物の新陳代謝がほぼ起こらないイタリアでは中心部に新築物件は存在しないと言って良い。
また、あまりに中心部(車両侵入禁止の旧市街)になると今度は騒音に悩まされる可能性や車を使うのが不便になる懸念もある。
郊外のメリット・デメリット
郊外のメリットは、特に新興住宅地などでエネルギークラスAの新築物件と出会える点だ。
フィレンツェ近郊の小さな街では、フィレンツェのベッドタウンとして私達のようなファミリー層をターゲットとした新しい住宅が立ち並ぶニュータウンのようになった区画が存在する。
ボロ借家や狭い道路の両側にアブラムシのようにビッシリと停まった車の光景にウンザリしていた私にとって、綺麗で新しい家々が整然と立ち並ぶ新興住宅地はとても魅力的だった。
家を重視するのであれば自動的に郊外暮らしとなるが、デメリットはどこへ行くにも車が必要になることだ。
気軽に散歩がてら近所のバールやレストランに…という生活ができなくなることは覚悟しなくてはならない。
結論:チェントロから徒歩圏内にすることに
結局どこへ行くにも車が必要という環境は我々夫婦には向いていないということになり、新築という条件は諦めざるを得なくなった。
とはいえ騒音問題も避けたいため、チェントロそのものではなくチェントロから少し離れた徒歩圏内の場所をターゲットにすることにした。
街・エリアが決まった後の物件探しは驚くほどスムーズに
こうして住むエリアが決まってからの物件選びはかなりスムーズだった。
引越しを急いでいた私達はイチからリノベをするのを待てないため、既にリノベ済みの物件に絞った。
幸運なことにエリアを定めてから1ヶ月ほどで夫も私も家に入った瞬間にピンとくるような理想的な間取りの家に巡り合うことができた。
オーナーも売り急いでいたこともあり、売買交渉に至るまでは驚くほどスムーズに進んだ。
そしてnotaio(公証人)立ち会いの元での契約となるが、このあたりのことはまたこの後の記事で書いていこうと思う。
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