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移住関連Luiの徒然日記

30代OLがイタリア移住?苦悩と決断

イタリア移住 移住関連
初めまして。Lui(るい)です。
今年(2019年)5月にイタリアのトスカーナ州へ移住して来ました。「イタリアに着いたらブログを始めよう!」と思っていたのに、引越し後のバタバタや長いバケーションを経て、あっという間に9月(笑)。
ブログは自分がそこで暮らしていた軌跡そのもの。このブログを通じて沢山の方との出会いがあること、また、色々な方にイタリア生活の様子を楽しんで頂けることを願っています。

30代、働き盛りのOLがイタリア移住?苦悩と決断

夫とは2014年秋に東京で出会い、2年半後の2017年春に結婚。

夫も私もそれなりの会社で正社員として働いていた。

夫はやりたい仕事ができ、会社からも高い評価を得ていたようだし、私も4回の転職の末、仕事にもメンバーにも恵まれた環境に落ち着き、お互い順風満帆だと思っていた。

なので、ある日夫から

「実はずっと前に応募していたイタリアの職場からオファーをもらった」

と告白された時にはかなりの衝撃を受けた。

2017年春、結婚式のためにイタリアへ旅立つ、ほんの二日前のことだった。

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イタリア移住を目前にした苦悩の日々

「何で?今はやりたい仕事ができているし、給料も悪くないのに。」

と問う私に対して、夫は

「大学院からずっと海外で暮らしていて、自分の国での社会人経験がない。今このチャンスを逃したら一生イタリアで働く機会が無いかもしれない。」

と答えた。

意思はかなり固そうだった。

ずっと入りたかった会社から奇跡のようなオファーをもらった夫に、とてもじゃないが無下にNoとは言えなかった。

まさかこんなにすぐにイタリアに住むことになるとは…全く想定外だった。

こうして私の苦悩が始まった。

苦悩その1:私のキャリア

その頃、私はようやくキャリアの見通しが立ったところだった。

有意義な経験が積める、数年越しの希少なプロジェクトにアサインされたばかりだった。

せめてあと3年いられたなら、私のcvに堂々とプロジェクトの成果を書けるのに。

そして、せめてアメリカだったら。

英語圏なら何かしら私も就職先を見つけられただろう。

でも、イタリア。

全く住むことなど想定していなかった私はイタリア語など1ミリも勉強していなかった。

現地で職を見つけることは、少なくともイタリア語を身に付けるまでの数年は不可能だろう。

20代ならきっと好奇心と勢いのみでOKと言っていたかもしれない。

でも、既に30代。背負っている荷物の重さは20代の時と比べ物にならない。

キャリアにボコッと穴が開いた私は二度と就職することができなくなるのではないか?

不安しかなかった。

苦悩その2:夫婦の対等性

夫婦関係を良好に保つための一番の秘訣は、夫婦が経済的に対等であること」である、というのが私の持論である。

夫も家事育児をし、私も夫と同等に稼ぐ。生活費は完全に折半。

これが私の理想の夫婦像だった。

当初、その理想通り私達は生活費は完全に折半し、家事も完全に対等にしていた。

二人とも掃除嫌いだったので、土日に役割分担をして一緒に掃除をしていたし、平日はお互い20時頃の帰宅だったので、外食も多かった。

これが、もしイタリアに渡って私が専業主婦になってしまったら、この対等性が失われてしまうのではないか。

私は夫の稼ぎを頼りに行き、その対価として大嫌いな家事を全て引き受けなければならないのか。

夫婦の力関係のバランスが崩れたら、今の理想的な関係性が保てなくなってしまうのではないか?

家の中で岩のようにビクとも動かない夫の横でせっせと掃除をし、料理をする自分の姿など、想像しただけでゾッとする。

苦悩その3:イタリアという環境

私の好きな言葉は生産性・効率性・合理性・デジタル・テクノロジー。

古いものは嫌い。新しいものが好き。

物件を探す際も築浅は絶対条件だった。

しかし、当初の私のイタリアのイメージと言えば

  • 古い街並み
  • アナログ社会
  • 非効率・非合理的
  • 高い失業率と日本以上の年功序列
私が好む環境と対極にある国だ。
果たしてそんな環境に置かれて、私は発狂せずに生きていけるのだろうか?

イタリア移住への決意。その決め手になったもの。

かなり長い期間…約一年の時を経て、私はようやくイタリアへ行く決心がついた。

決定的な決め手になったのは、イタリアに帰省した時の夫の顔が日本にいた時のそれとは比べ物にならないほど生き生きとしていたことだった。

日本では家と会社との往復に疲れ果て、帰宅後は家ではソファからビクとも動かず。
土日も私が連れ出さない限りはソファからビクとも動かず。

それが、イタリアに帰省した途端、別人のように顔が輝き、毎日のように車を運転して私を色々な所へ連れて行ってくれるのである。

ああ、この人は日本にいるべきではないのだな、と悟った。

しかし、先に挙げた苦悩に対し、私なりの答えを見出さなければならない。

移住=自分のキャリアを見直す転機と考える

イタリア移住を切り出されたことをきっかけに、

  • 本当に今の職種にへばり付いていたいか?
  • イタリアでは本当にやることは見つからないか?

と自問自答を繰り返してみた。

そこで思い出す。

私は、本当はもっとクリエイティブなことをやりたい…絵を描いたり物語を作ったり…何か「ものづくり」と呼べる仕事がしてみたいと、常に心の底で思っていた。

会社や上司、クライアントに求められる仕事をするのではなく、自分で人々を幸せにする何かを創り出す仕事を。

そしてふと、イタリアでアートを学べないか?と考えた。

これは、もしかしたら自分のキャリアを見直す絶好の機会なのかもしれない、そう思い始めるようになった。

イタリアで美大に行こう。

そこで新たなスキルを身につけ、新たな武器にしよう!

これが、キャリアの悩みに対して見出した私の答えだった。

夫への絶対的な信頼

私が専業主婦になった途端に夫婦が対等でいることができなくなるのでは無いか、という不安に対しては、

「家事をしてもらいたくてイタリアに来て欲しいわけじゃない。君が来てくれたらそれだけでいい。何もしなくていいから一緒に居て欲しい。」

という夫の言葉が決め手になった。

夫と出会ってから4年。

夫は私の最大の理解者であり、私も夫のことをよく分かっていた。

夫は、私が仕事を辞めて経済力を失った途端に威張り出し、私の首根っこを掴むような人ではないことを、私が一番よく知っている。

きっと、私が何もしなくても怒ることはないだろうし、洗濯も自分でやるだろうし、掃除も一緒にしてくれるだろう。

この夫に対する絶対的な信頼感が無ければ、到底仕事を捨ててイタリアへ付いていく決心は出来なかったと思う。

実際に経験してみなければ真実は分からない

私が抱いていたイタリアに対するイメージはあくまでイメージ。

暮らしてみなければ本当の住み心地など分かるはずがない。

もしかしたら私がめちゃくちゃ気に入ってしまうかもしれないし、夫が嫌になってしまうかもしれない。

何より、夫が生き生きしている姿を見られるに越したことはない。

…イタリアへ行ってみよう。

 

こうして私は、何度も何度も考えた末、イタリアに行く決心をしたのだった。

 

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