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前回の記事と話が少し前後するが、夫が出張に行く直前に出生前診断を受けた。
出生前診断はBitest(日本で言うコンバインド検査と思われる)とNIPT(新型出生前診断)から選ぶ。
これは必須ではなく任意の検査なので受けないという選択肢もある。
前回の記事はこちら↓

出生前診断についての夫婦の合意
夫と私は、実は結婚前から出生前診断を受けることに合意していたし、その結果が出た後の選択についても既に決めていた。
私は、結婚相手を選ぶ際にこの考え方が同じ人を選ぶことはとても大事なことだと思っている。
出生前診断を受けることも受けないことも、受けた結果万が一子供に問題が見つかってしまった場合にどうするかということも、どちらの選択にも正解は無いと思っている。
大事なことは、どちらを選択するにしても夫婦で同じ方向を見ていることだ。
この考え方のすれ違いが原因で離婚に至ってしまった知人がいる。
子供に何か見つかって初めて夫の考えを知るのでは遅すぎるし、その答えによっては夫婦関係が崩壊し兼ねない。
だから私は結婚前にこの点の価値観が合うか否かを確認しておきたかった。
幸い夫と私は全く同じ考えを持っていることが分かり、子供を授かることができたら出生前診断は受けようと決めていたのである。
BitestとNIPTについて
クリニックから渡された検査一覧の中には任意項目として妊娠10週〜13週の間に「Bitest(ビーテスト)」という検査が記載されていた。
しかし先生からは「血液中に混ざっている胎児のDNAを採取する新しい検査もあ李、こちらの方がより確実だよ。」と言われた。
これがNIPT(新型出生前診断)のことだった。
Bitest(=コンバインド検査)とは
Bitestは超音波(エコー)と血液検査によって染色体異常をスクリーニングする、従来から行われている検査のようだ。
日本のコンバインド検査と同じものだと思われる。
超音波検査では胎児の首の後ろあたりの厚み(NT)を計測し、血液検査では母体血清マーカーであるPAPP-A(妊娠関連血漿タンパク質:Pregnancy associated plasma protein A)と遊離β-hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の値を計測する。
この両方の結果から胎児の染色体異常の可能性を判断するが、その精度は75~85%と低い。
NIPT(Non-invasive prenatal genetic testing:無侵襲的出生前遺伝学的検査)とは
母体の血液の中に含まれる胎児のDNAの断片を分析する検査で、新型出生前診断と呼ばれるようだ。
精度が高く、陰性的中率は99.9%。
つまりこの検査で陰性と言われればほぼ100%の確率で胎児に染色体異常が無いと思って良いということだ。
Bitest、NIPTの検査費用
母体へのダメージも無く確度の高いNIPTの方が断然良いに決まっている…と言いたいところだが、検査費用が高いのが問題だ。
Bitestの検査費用は200€前後(2〜3万円。日本もほぼ同額)であるのに対し、NIPTの検査費用は950€(約10万円。日本では20万円)。
クリニックでは通常、35歳未満の妊婦にはBitest、35歳以上の場合はNIPTを勧めているようだった。
安心には替えられないということで私達は迷わずNIPTを選んだ。
NIPT(新型出生前診断)の受診
NIPTは私が通院しているプライベートクリニックで受けることができた。
通常妊娠11週〜13週が受診期間となるが、私の場合は11週で受けた際にサンプルが十分ではなく結果が得られなかったため、13週で再度採血することになった。
妊娠11週でのNIPT(新型出生前診断)
検査当日。
いつもの妊婦検診では夫が付き添ってくれていたが、今回は採血のみということなので私1人で臨んだ。
クリニックの待合室で待っていると、いつも先生の助手を勤めていた看護師さんが「こちらへどうぞ」と受診室とは別の部屋に通してくれた。
どうやら検査は先生ではなく看護師さんが対応してくれるようだ。
机の上には検査キットと思われる大きな箱が置かれていた。
看護師さんは箱を開けると、中に入っていた紙の束を取り出し注意深く読み始めた。
どうやら検査を受ける際の同意書のようで、何箇所かサインを求められた。
書類へのサインが済むと、採血。
看護師さんは箱の中から大きな筒状の容器を取り出し、中に入っていた注射器等をセットして私に腕を出すように言った。
↑NIPTの検査キット。
看護師さんはいとも簡単に私の血管を見つけ出してあっという間に採血終了。
採取した血液を小さな試験管に入れると、また大きな筒状の容器の中に厳重に嵌め込んだ。
看護師さんは「これからこの血液をローマの検査機関に送ります」
と言った。
検査結果が出るまで2〜3週間ほどかかるらしい。
こうして検査はあっけなく終了した。
妊娠13週での再検査
それから1週間ほど経ち、クリニックから連絡が来た。
未だ少しタイミングが早かったようで、血液中に十分な量のサンプルが無かったため結果が出せないということだった。
夫の出張直前に再検査の連絡が入ったので、再検査は夫の出張中に受けることになった。
再検査の費用が要るのかと不安に駆られながらクリニックへ向かったが、幸い再検査費用は不要だった。
また前回と同じようにサクッと採血して終了した。
NIPT(新型出生前診断)の結果
検査結果はクリスマスと正月を挟み、日本への一時帰国からイタリアに戻って来た頃に届いた。
幸い息子には染色体の問題は何も見つからなかった。
一度目の妊娠で胞状奇胎になってしまったためとても心配していたが、今回は元気に育ってくれているようでほっと胸を撫で下ろした。
ちなみに、NIPTでは性別も分かってしまうので、生まれるまでのサプライズにしたい人は要注意だ。
生まれるまで性別を知りたくないという人は検査結果に記載しないように予め伝えておくと良いだろう。
私は前から先生に「男の子っぽい」と言われていたが、この検査結果で確実に男の子ということが分かった。
こうしてNIPTの検査自体は無事に済ませることができた。
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