妊娠初期の状態で胎児の心拍確認をする前にハンガリーとアメリカ、計3週間の旅に出てしまった私。
結果、つわり症状が始まり、さらにタチの悪い咳風邪を引いてボロボロの状態でイタリアに戻って来た。
そして戻った4日後に2度目の検診に訪れた。
前回の記事はこちら↓

心拍は確認できる?咳風邪の影響は?不安一杯の2度目の検診
アメリカからの帰国後、つわりの症状は増してどんどん気持ち悪さは増していくし、タチの悪い咳風邪も中々治らず、数日は寝込んでいた。
胞状奇胎もつわり症状がある
つわりがあるなら安心!とはならない。
何故なら胞状奇胎も通常の妊娠と同じようにつわり症状を伴うからだ。
胞状奇胎の元は胎盤になるはずだった絨毛組織で、「妊娠ホルモン」と呼ばれるhcgはこの絨毛組織で作られる。
なので胞状奇胎の組織が体内にある限り、体は妊娠状態となるのだ。
しかし、胞状奇胎では通常の妊娠よりも遥かに大量のhcgが作られるのでつわり症状は酷くなる場合も多いという。
前回の妊娠時も、あまりにつわりが酷過ぎて床に倒れ込んだままベッドへ行くことすらできない時もあった。
今回は常に気持ち悪さは伴うものの、前回のように倒れ込むほどではない…多分これが普通のつわりだろう、とは思えた。
妊娠初期に風邪を引いた場合の胎児への影響
もう一つ気がかりだったのは、中々治らない咳だった。
咳のし過ぎで声はほぼ出なくなり、胸が痛んだ。
胎児に影響すると怖いので薬は一切飲まず、のど飴を舐めて耐えていた。
しかし、万が一変なウィルスだったら…!?(この2019年11月時点ではまだ新型コロナの話など全く出ていなかった)
果たして妊娠初期に母体が風邪を引いて胎児に悪影響を及ぼすことは無いのだろうか?
これについても不安で仕方がなかった。
2度目の妊婦検診。妊娠9週!初めて聴く心音と小さな胎児の姿
前回の検診から3週間半、2度目の検診でまた同じ産婦人科を訪れた。
エコーで見えた、お人形ちゃんのような影
前回の初診は朝一で訪れたが、今回は夜19時の予約。
全くイタリア語を話せない私に夫が付き添ってくれるため、産婦人科に来られるのは夫の仕事後だったからだ。
今回は先約が長引き、1時間ほど待たされた。(前回の記事で書いた通り、診察中は雑談も多く処方箋の発行や会計手続まで診察室内で行われるので、患者一人にかかる時間が大変長いのだ。)
前回と同様、雑談をした後に大きなザラ半紙を渡され、診察室内のトイレで下着を脱ぎ、ロングスカートの下にさらにザラ半紙を巻いて診察台によじ登った。
先生が中にエコーを突っ込む。
…これが結構痛い。
しかしモニターを見てみると…胎嚢が大きくなっている!
「Ecco!(ほら、いた!)」
と先生。
…中に何かいる!
クリオネのような物体が、大きくなった胎嚢の中に横たわっている。
胎嚢の中で育つ大きさ17mmの、お人形ちゃんのような我が子の姿!
何これ、こんな小さくてもめっちゃ可愛い形なんですけど!!
夫も思わず「Cute!(可愛い)」と呟く。
判定は妊娠8週と3日。
ベテランお爺ちゃん先生曰く、この週数の胎児の大きさとしては15〜20mmが普通とのことなので、大きさとしては順調なようだ!
心拍確認。初めて聴く我が子の心臓の音。
続いては前回確認できなかった心拍。
先生がマイクのスイッチを入れると…
ドックン、ドックン…
と、大きく力強い心臓の鼓動が薄暗い診察室の中に響き渡った。
これ、私じゃなくて本当に胎児の鼓動の音!?
こんなに小っちゃいのにこんなに大きく力強い鼓動が聞こえるものなの?
驚いている私に先生は満面の笑みで
「これはバンビーノ(君の赤ちゃん)の心臓の音だよ!」
と言った。
胎児の心音って、こんなに大きく聞こえるものなのか…
風邪を引くこと自体が胎児に影響を及ぼすことはほぼ無い
前回は形を保てず崩れてしまった胎嚢。
今回はしっかりと中に命が育っていることを実感し、夫も私もひとまず安心することができた。
しかし気がかりだったのは私が引いてしまった酷い風邪のことだ。
先生曰く、風邪を引くこと自体が胎児に影響を及ぼすことはほぼ無いと思って良いのだという。
ただ、切迫流産などの場合は酷い咳で力んだ拍子に胎児が流れてしまうこともあるので注意が必要らしい。
ホッと安心する私に、先生はまた素敵なおまじないをかけてくれた。
「出だしが良ければ半分はもう安心だと思って良いよ!もう半分は出産の時の心配だからね」
先生に言葉をかけてもらう度、私は今回の妊娠は絶対大丈夫と安心することができた。
この日はまた、今後妊娠週数に応じて受けなければならない検査項目のリストをもらった。
このリストの内容については別記事で紹介しようと思う。
両家の両親への妊娠の報告
無事に心拍確認ができたので、両家の両親に報告することにした。(他の兄弟親戚については安定期に入ってから知らせることに)
日本はこの時既に深夜だったので、まずは夫のマンマに電話をする。
夫は私から伝えた方が良いというので、事前に夫に教えてもらった通りに言ってみる。
“Sono incinta!(私、妊娠しました!)”
夫のマンマは孫命。先の3人の孫達を溺愛している。
4人目の孫の報告に、マンマは大変喜んでくれた。
続いて翌朝、日本にいる私の両親に電話をしてみたのだが…
出ないw
1ヶ月に一度ほどしか電話をよこさない娘に期待していないのか、何度かけても出なかった。
1時間ほどして父から
「電話は気づかないことの方が多いから、ラインの方が確実だよ」
とそっけないLINEメッセージが届いたw
まあ、この後なんとか無事に電話で連絡することができたのだが、おかげで妊娠確定から1日経ってからの報告になってしまったのだった。
さて、妊娠が順調に進んでいると知って喜ぶのも束の間、つわりはどんどん酷くなっていく。
翌週にはイタリアの美大生活が控えていたし、健康保険証もなるべく早く取得しなければならないしで、課題は山積みだった。
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